国際取引法

担当:道垣内正人・久保田隆

<概要>

 国際取引法について2名の担当教員が分担する。道垣内が前半7回を、久保田が後半8回を担当する。道垣内の担当部分においては、国際私法研究者としてのバックグラウンドを生かし、国際取引法を法理論体系の観点から講義するのに対し、久保田の担当部分においては、国際金融実務に関わってきたバックグラウンドを生かし、国際取引の類型別に実践的な観点から講義する。いずれにおいても、日本の最大の貿易パートナーであり、かつ、日本とは異なる法文化を有するアメリカの法制度等との比較を通じて、国際取引をめぐる法の適用関係、紛争処理、取引の構造と法的問題点等を、現実に即して講義する。

<講義の内容と進行>

クラスA

第1講 国際取引に係る法的枠組み(道垣内)

第2講 公法(競争法、輸出管理法等)の域外適用(道垣内)

第3講 国際私法による準拠法決定(道垣内)

第4講 契約の準拠法(道垣内)

第5講 不法行為(製造物責任)の準拠法(道垣内)

第6講 訴訟による紛争解決(道垣内)

第7講 仲裁による紛争解決(道垣内)

第8講 国際取引の全体像(久保田)

第9講 国際ビジネス交渉(久保田)

第10講 国際売買(久保田)

第11講 運送・保険・信用状(久保田)

第12講 国際金融(久保田)

第13講 技術移転・国際投資(久保田)

第14講 途上国・旧社会主義国との国際取引(久保田)

第15講 まとめと総括的議論(第14講担当者が行う)

<他の授業との関連> 

 道垣内担当部分は、「国際私法」、「国際民事訴訟法」と関連する。また、久保田担当部分は、「国際金融法」、「交渉と危機管理」と関連する。

<教科書・参考書>

道垣内担当部分について:

 参考書:澤木敬郎・道垣内正人『国際私法入門(第5版)(有斐閣、2004)

久保田担当部分について:

 教科書:柏木昇・久保田隆訳『アメリカ国際商取引法』(木鐸社、2003)

参考書:高桑昭『国際商取引法』(有斐閣、2003)

    久保田隆『資金決済システムの法的課題』(国際書院、2003)

<成績評価方法> 

 成績評価は、筆記試験による。

<受講要件>

 なし。

<受講者への要望>

 講義においてはソクラティック・メソッドをできるだけ用いるので、質疑応答、議論ができるような事前の準備が求められる。