国際関係私法基礎
担当:道垣内正人・久保田隆
<概要>
国際関係私法基礎は2名の担当教員が分担する。道垣内が前半7回を、久保田が後半8回を担当する。道垣内の担当部分においては、準拠法の決定・適用を中核とする国際私法による国際的な法律問題の処理を若干の具体例を用いて講義するとともに、国際的な民事事件の処理についての手続上の問題についても講義する。これに対し、久保田の担当部分においては、国際金融実務に関わってきたバックグラウンドを生かし、国際取引の類型別に実践的な観点から講義する。いずれにおいても、日本の最大の貿易パートナーであり、かつ、日本とは異なる法文化を有するアメリカの法制度等との比較を通じて、国際取引をめぐる法の適用関係、紛争処理、取引の構造と法的問題点等を、現実に即して講義する。
<講義の内容と進行>
第1回 国際的な私法秩序の規律の仕方 - 統一法と国際私法 – 公法との関係(道垣内)
第2回 国際私法による準拠法決定・適用プロセス1(道垣内)
第3回 国際私法による準拠法決定・適用プロセス2(道垣内)
第4回 契約の準拠法(道垣内)
第5回 不法行為の準拠法(道垣内)
第6回 訴訟による紛争解決(道垣内)
第7回 仲裁による紛争解決(道垣内)
第8回以下は、久保田教授担当
<他の授業との関連>
道垣内担当部分は、「国際私法I」、「国際私法II」及び「国際民事訴訟法」と関連する。
<教科書・参考書>
道垣内担当部分について:
参考書:澤木敬郎・道垣内正人『国際私法入門(第6版)』(有斐閣、2007)
久保田担当部分について:
教科書:柏木昇・久保田隆訳『アメリカ国際商取引法』(木鐸社、2003)
参考書:高桑昭『国際商取引法』(有斐閣、2003)
久保田隆『資金決済システムの法的課題』(国際書院、2003)
<成績評価方法>
成績評価は、筆記試験による。
<受講要件>
なし。
<受講者への要望>
講義においてはソクラティック・メソッドをできるだけ用いるので、質疑応答、議論ができるような事前の準備が求められる。