◆国際民事紛争処理 − (春)

道垣内 正人

 

○科目サブタイトル

国際民事手続法

○講義概要

 国際民商事紛争の処理手続について講義する。たとえば、アメリカから日本に輸出された製品の欠陥が原因と思われる事故が発生した場合に、被害者はどの国の裁判所に訴訟を提起できるのか、日本での訴訟の場合、外国への送達や外国での証拠調べなどの局面でどのような問題があるのか、日本で判決が下された場合、その効力はアメリカではどのように扱われるのか、訴訟以外の紛争解決手段はあるか、などの問題である。
 体系的な理解が可能なように配慮するが、できるだけ具体的な事例を用いて、現実の紛争処理について触れることができるようにしたい。

○評価方法

授業参画(30%)、春学期末試験(授業期間中)(70%)
上記の授業期間中のテストとは6回目の講義後に問題を出し、一定期間内に解答をe-mailに添付して提出してもらい、その採点後、最終回(第7回目)に、講義と併せてテスト結果の講評を行う予定である。

○テキスト

 下記のテキストを用いて、できる限りソクラティック・メソッドによる講義を行う。
 その他、各自、澤木敬郎・道垣内正人『国際私法入門(第6版)』(有斐閣、2006)の関係部分や高桑昭・道垣内正人編『国際民事訴訟法(財産法関係)』(青林書院、2002)で勉強することを期待している。
櫻田嘉章・道垣内正人編『国際私法判例百選(新法対応補正版)の関係部分』 有斐閣、2007

 

○他学部・他学科生の受講

 

○ホームページURL

http://www.f.waseda.jp/dogauchi/

 

○授業計画

1

国際民事訴訟法の全体像(管轄権理論と外国国家行為の承認)(上記百選の91事件。以下、同じ。)

2

裁判権免除(81事件)及び国際裁判管轄総論(82事件)

3

財産関係事件の国際裁判管轄(83・84・87事件)

4

家族関係事件の国際裁判管轄(90・92・93事件)

5

当事者・送達・証拠調べ(94・96事件)

6

外国判決の承認・執行(その1)(95・98・99事件)

7

国際商事仲裁(103事件)及びまとめ